課題解決のための創造的思考

──書籍紹介『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』

2016/07/26
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ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる
著者:木村健太郎・磯部光毅
出版社:宣伝会議
出版年月日:2013年3月27日
価格1,620円 (税別)
ISBN 978-4883352838

文:大下文輔

ビジネスは毎日が問題解決への取り組みから成り立っている。どうやったら正解のない答えにたどり着けるのか、筋のいい企画をどうやって見分けるのかは、あらゆるビジネスパーソンにとって関心の深い話題だと言えるだろう。

この本では、課題の解決にあたって、「壁(行き詰まり)を突破(=ブレイクスルー)する、創造的な思考」を、ある実践的かつシンプルな原理で解き明かすと共に、数多ある発想法を6つに分類・整理して解説を加えている。その原理は、「ブレイクスルースパイラル」ともいう、「未来図」「突破口」「具体案」の3つのフェーズを、行きつ戻りつしながらつなげてゆくものである。

それは、解決された状況がもたらす、手触りの感じられる「未来図」を想像して描き、その実現を阻む状況や制約からの「突破口」を発見し、さらにその「突破口」を具体化し、実現可能な形での「具体案」を作りつつ、この「具体案」を検証することで「未来図」が実現できるか判断するという、解決へのフレームワークである。

この「ブレイクスルースパイラル」に沿って、意識的・論理的な思考と無意識的・感覚的な思考を使い、問題解決につなげよう、というのが著者らの提案である。

論理的な思考による発想(分析ロジック)には、おなじみの演繹法(三段論法)、帰納法(つみあげ)の2通りがある。それ以外の、いわゆるひらめきを生む発想法(発想ロジック)として、「連想」「組み合わせ」「類比(アナロジー)」「仮説(アブダクション)」「仮想」「逆転」を挙げている。この6つの分類は、実用的であるとともに、著者らが実践と文献の渉猟を経てたどり着いたオリジナルなものである。

本書の特徴は、その読みやすさ、わかりやすさにある。マーケティングに携わる人であるかどうかにかかわらず、端的に言うと、中学生でも読みこなせる。地に足のついた実践の書という意味で、今日の『知的生産の技術』のような本だと言えるだろう。

 

記事執筆者プロフィール

株式会社スペースシップ アドバイザー 大下 文輔(Bun Oshita)

 

株式会社スペースシップ アドバイザー 大下 文輔(Bun Oshita)

大学では知覚心理学を専攻。外資系および国内の広告代理店に18年在籍。メディアプランニング、アカウントプランニング、戦略プランニング、広告効果測定のためのマーケットモデリング、マーケティングリサーチの仕事に従事する。またその間、ゲーム会社にてプロダクトマーケティング、ビジネスアライアンスに携わるとともに、プロジェクトマネージャーとしてISPやネットワークビジネスの立ち上げに参画。
2011年よりフリーランスとなり、マーケティングリサーチやコンサルテーションを行っている。2015年12月よりMarketingBase運営の株式会社スペースシップ アドバイザーに就任。

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