「オムニチャネル」

2015/11/13
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顧客の変化に対応した小売業の「変革」

オムニチャネルOmni Channel)」とは、店舗/オンラインを問わず、企業が展開する複数のチャネルにおいて、それらすべてを顧客視点で統合することで、よりスムースな購入体験を提供しようという考え方だ。

「オムニ(Omni)」とは「すべての」という意味であり、顧客データ、注文データ、商品データ、在庫データなどのデータを統合し、すべてのチャネルで活用するオペレーションを構築することが基本となる。

従来、小売業においては、店舗販売とオンライン販売を別々のチャネルとして扱っていたが、スマートフォンの登場によりその垣根があいまいとなった。これをきっかけに、2011年に全米小売業協会(National Retail Federation)が「Mobile Retailing Blueprint V2.0」【英語/PDF】の中で言及して以来注目されることになった。

具体的なオムニチャネル施策のテーマとしては、下記が挙げられる。

●ECで注文し店頭で受け取れるサービス
一般的にはECでの購入は家まで届けてもらうことが多いが、店頭でも受け取れるようにすることで、家の近くの店舗ですぐ受け取りたい、会社帰りに受け取りたいなどのニーズに対応できるようになる。また受け取り可能な店舗は必ずしも自社店舗とは限らず、提携によって実現している例もある。

●店頭や屋外からECへの誘導
店頭は、物理的な制約があり販売可能な商品数が限られるため、取扱商品すべてをその場で購入できるわけではない。そこで、店頭にECサイトへ誘導するためのQRコードを設置し、その場にない商品や在庫切れの商品でもスマートフォンを利用して購入できるようにする。また、屋外に設置したポスターなどの広告にもQRコードを設置し、ECサイトに誘導するという事例もある。

●ポイント統合による店頭への誘導
店舗とECで異なるポイント制度を展開し、それらを相互に利用できないという企業はまだ多いが、これらを統合することで、オンライン上のキャンペーンで付与したポイントを店頭で利用するといった行動を促進することができる。

●ユーザー情報の一元化による新たなアプローチの模索
店舗での購入、ECでの購入、オンラインキャンペーンへの参加など、一人のユーザーに関するさまざまなデータが一元化されることで、より深い顧客分析が可能となり、その結果を活用することで、ユーザー一人一人にあった店頭販促やキャンペーンなどを行うことが可能になる。

オムニチャネル施策実現に向けての課題

オムニチャネル施策を実現するにあたっては、大きく2つの課題がある。

1つ目はデータ統合の問題だ。これまでチャネル別で蓄積、管理されていた商品データ、顧客データを統合するためには関係部署の調整はもちろん、利用システムやデータ構造が異なっている場合もあり、簡単には統合できない可能性がある。

2つ目はオペレーションの問題である。一般的に、店舗とECは別組織で運営されており、それぞれが事業を進めているが、オムニチャネル施策は両方に影響があるため、物流や接客、データ入力などの業務が変更される可能性が高い。いかに企画が優れていても、現場が新たなオペレーションに協力し、採算が合うオペレーションフローを実施しなければ実現することはできない。

 

関連情報

関連タグ:オムニチャネル
全米小売業協会(National Retail Federation)|「Mobile Retailing Blueprint V2.0」【英語/PDF
用語解説:O2O

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