PR

プロパティマネジメント会社の雄が配信するメールマガジン

新築マンションの建設が続く都心部で、ひときわ存在感を放つ会社がある。それが「三井不動産レジデンシャルリース」だ。オーナーや投資家に代わって、新築物件の企画や、マンションの運営管理を請け負うプロパティマネジメント会社として、首都圏を中心におよそ6万1000戸以上の管理実績を誇る。

今回の主役である「三井の賃貸 メールマガジン」は、そんな同社の営業ツールとして2011年から配信されている。敬遠されがちな営業目的のBtoBメールが、開封率20%以上を堅持し続けているのはなぜなのか。プロジェクト開発部の矢留 賢氏に話を聞いた。

三井不動産レジデンシャルリース プロジェクト開発部 矢留 賢氏
三井不動産レジデンシャルリース プロジェクト開発部 矢留 賢氏

BtoBメールがもたらした「付かず離れず」の良い関係

「三井の賃貸 メールマガジン」の配信が始まった当時、メルマガと言えばBtoCが主流。法人向けのメールマガジンは、現在のように普及しておらず、画期的とも言える試みである。とある“目的”を達成するため手段としては最適だった、と矢留氏は振り返る。

「当社のお客様は物件オーナー様ですが、最初から直接コンタクトを取ることができるわけではありません。『これから賃貸物件を建てたい人がいる』『マンション管理の委託先を探しているオーナーがいる』という情報は、ゼネコンや設計会社、施工会社、金融機関などサブユーザ様から紹介していただくケースが多いのです。そのため、サブユーザ様への地道な営業活動に力を入れてきました」と矢留氏。

ところがサブユーザが増えるに従って、マンパワーによる営業では行き届かなくなってきたという。しかし、新規顧客発掘のためには、サブユーザとの関係性をおろそかにすることはできない。人的な営業活動に頼らず継続的にアプローチする方法として行き着いたのが、「メルマガ配信」だった。

「それまでは、月に一度必ず電話もしくは訪問してコンタクトをとるという昔ながらの営業スタイル。いつでも新規物件や建築計画があるわけではありませんが、なにかあったときには“三井不動産レジデンシャルリース”を思い出していただくためです。メールマガジンは、定期的なご挨拶に代わるものとして、営業マンをサポートする役割を十分に果たしてくれました」

メールマガジンには、相手の時間を拘束せず、気が向いたときに開封できる気軽さがある。読むのも読まないもの相手の自由。“押し付けない営業”は、長期的に良好な関係性を築きたい同社の営業方針にマッチしたようだ。

BtoBメールで「読んで楽しい」「ためになる」コンテンツとは?

現在、およそ1ヶ月に1度のペースで配信している「三井の賃貸 メールマガジン」の開封率は20~22%程度。一般的にBtoBメールの平均開封率は「10%を超えたら成功」と言われており、平均20%超は極めて高いといえる。秘訣はどこにあるのだろうか。

「配信をはじめた当初のメールコンテンツは、新築物件の宣伝がメイン。今ほど開封率はよくありませんでした」と矢留氏。配信を重ねるうちに、読者が読みたいと思う情報を模索するようになったという。

読み手は、建設業や不動産業に従事するビジネスパーソン。彼らが興味を持ち、なおかつ仕事にも活かせるテーマは何か。検討を重ねて誕生したのが、現在も続く人気コラム『トーキョー今昔物語』である。毎回ひとつの地名を取り上げ、土地の歴史をたどる読み物だ。地名の由来や、意外な土地の過去などが解き明かされるだけではなく、三井不動産レジデンシャルリースならではの視点で、その土地の将来の展望にも言及する。

土地に関する雑学知識は、読後の満足感も高く、不動産業においては顧客との話のネタにもなる。狙いどおり、『トーキョー今昔物語』の連載がはじまってほどなく開封率が向上した。 新築物件の紹介は、もう掲載していない。『トーキョー今昔物語』を筆頭に、仕事の合間の気分転換にもなりそうな、軽めのコラム中心の構成だ。

「売上に直接つながらなくていい。軽い気持ちで楽しんでもらい、当社のことを思い出してもらえれば十分」というスタンスを貫いた結果、サブユーザ様側から営業マンに連絡が入ることが増えた。「『読んだよ』と声をかけてくださる方もいて、営業現場ではコミニュケーションツールとしても確実に成果が出ています」。

BtoBメールの秘訣を語る矢留氏
BtoBメールの秘訣を語る矢留氏

メルマガ開封の決め手は「件名」にあり

「メルマガを開封するか否かの鍵は“件名”」というのは、メルマガ界の常識だが、「三井の賃貸 メールマガジン」も、配信結果の数値レポートを参考に、さまざまな件名で読者の反応を見る試みを続けてきた。反響の多い件名を精査していった結果、いまでは読者層が好む言葉や傾向が見えてきたという。

ちなみに、これまで一番開封率が良かった件名は『日本の夜明けと狂乱の夜…「赤坂」の魅力に迫る歴史コラム』。なかなかインパクトのある言葉が並んでいる。
首都圏に働くビジネスマンにとって、「赤坂」という土地にはある種のロマンがある。
また、知的好奇心を刺激する「歴史」というキーワードや、想像力をかきたてられる「狂乱の夜」といった言葉などが、うまく散りばめられていることが功を奏したようだ。

「毎回うまくいくわけではありませんが、当社のメルマガの読者層がどんな言葉に反応しやすいかはなんとなくわかってきました。やはり人気コンテンツの『トーキョー今昔物語』に絡めた件名ですと反応がいいですね。いくつか件名案を作ってもらって、その中から一番読者層に関心を持っていただけそうなものを選んでいます」

制作会社の提案を軽やかに受け入れる

矢留氏が触れた「件名の提案」を行っているのは、WEB制作会社であるライトアップ。立ち上げ時から5年以上に渡る制作パートナーだ。企画提案にはじまり、原稿制作からコーディングまでを請け負う。メルマガ制作においては業界随一の実績を持つことから、コンサルタント的な立場から改善提案なども行っている。
リッチテキストを使用したアナログなテキストメールの体裁も、ライトアップのアイデア。画像満載のHTMLメールでは仕事中に読みにくいが、テキストメールでは数値データが計測できない。折衷案であるリッチテキストでは、開封率はもちろん、コンテンツごとのクリック率も計測できる。

「三井の賃貸 メールマガジン」は、外部からのアドバイスも軽やかに受け入れながら、改善を重ねてきた。「開封率20%超」の秘訣は、そんな柔軟な姿勢にもあるのかもしれない。
次はいったいどんな人気コンテンツが生まれるのだろうか。「三井の賃貸 メールマガジン」は、営業マンとサブユーザの絆を育みながら、これからも不動産業の最前線でささやかな楽しみを提供し続ける。