
左から、トレンドマイクロ 市場開発推進部 オンラインビジネスグループ 課長 シニアマネージャー 畑野登紀栄氏、トレンドマイクロ 市場開発推進部 リードディベロップメントグループ 鈴木かおる氏、スペースシップ プロジェクトマネジャー 相馬翔太、スペースシップ 代表 椎葉 宏
トレンドマイクロの手掛けるBtoB事業においては、大企業から中堅・中小企業(SMB)まで、幅広い層の企業へセキュリティ製品を提供している。
中堅・中小企業は、大企業と比べて圧倒的に数が多いこともあり、パートナー企業(販売代理店)を通した間接販売に加え、オンラインチャネルを通した直接販売が重要なチャネルとなっている。
中堅・中小企業向けのオンラインでの新規顧客開拓は、従来から、リスティング広告 → LP(1ページ) → ECサイトという流れで行っていたが、このリスティング広告出稿の効率化と、新たな流入経路の模索が課題となっており、スペースシップのサポートのもとプロジェクトをスタートさせた。
法人における購買活動は、いくつかの製品の見積を取得し、機能なども含めて比較検討して選定した後に、社内稟議を通してから購入に進むのが一般的であることから、プロジェクトのKPIを「オンラインでの見積獲得数」と設定した。
リスティング広告のチューニングと被リンク強化でコストを圧縮
プロジェクト開始後、まずは、ユーザーの行動プロセスを可視化し、効果検証できる体制を整え、リスティング広告におけるCPA改善/ROAS改善に取り組んだ。
具体的には、
・広告運用体制の再構築
・キーワード、広告文、LPのチューニング
・アカウント再設計(アカウント、キャンペーン、広告グループの見直し)
・新たな広告メニューのトライアル、改善、導入
などを行い、これまでと同じレベルの成果を、より低コストで創出することに成功した。
また一方で、広告以外の流入経路として、コーポレートサイトなどトレンドマイクロが運営しているサイトからのアクセスを強化し、この「被リンク施策」からも着実に一定数の流入が見込める状況となった。
コンテンツ企画・開発で中長期的に成果を創出
広告出稿は、投資した分の効果はすぐに成果として現れるため、短期的な成果のコントロールがしやすいというメリットはあるものの、出稿を停止すると見込客の流入が見込めなくなってしまうため、成果を出し続けるのは常に予算を投入する必要がある。
一方、コンテンツSEOでは、コンテンツを企画・制作し、検索サービスからの流入数を確保するまでに一定のコストと時間は必要なものの、いったん自然検索からの流入が始まると中長期的にトラフィックが確保できるというメリットがある。
そこで、広告からの流入で成果を確保しながらも、予算の一部をコンテンツの企画・開発へとシフトし、中長期的な成果を狙った施策を展開した。
具体的には、
・主力製品の理解促進のためのミニサイト企画・制作
・SecurityBase(スペースシップ運営)への記事広告出稿
・SMB向け製品ポータルサイトの企画・制作
などを行っている。
ミニサイトは、自然検索からの流入を強化する以外に、広告からの来訪者がより製品を深く理解しコンバージョンにつながるようにすることも目的としており、A/Bテストの結果、広告からの遷移先をLP(1ページ)からミニサイトへと切り替えた。

リード獲得数、昨対比208%を達成!
リスティング広告中心の2016年に比べ、2017年には、被リンク施策やコンテンツSEOの成果も加わり、同予算で、新規リードの獲得数を208%にまで伸長させることができた。

今後もさらに広告施策の効率化を進めつつ、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを継続的に企画、制作し、自然検索からの流入をさらに伸ばすことで、ロングスパンでのROI最大化を目指し、プロジェクトを進行していく。
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