お客様に寄り添い、伴走し、パフォーマンスを最大限に引き出す。徹底したメソッド化により生まれる効率性とスピード感。【toBeマーケティング株式会社様インタビュー】

2020/01/17
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toBeマーケティング 代表取締役CEO 小池 智和様  スペースシップ代表 椎葉 宏

顧客の属性・行動を踏まえたプラン策定・解決策と共に、マーケティングオートメーションとCRMを組み合わせた様々なサービスを提供されているtoBeマーケティング株式会社。今回は、同社代表取締役CEOである小池 智和様(以下、敬省略)に同社立ち上げのきっかけと事業内容、今後の展望について話を伺った。

お客様に寄り添いながら一緒に創っていく存在でありたい

椎葉:小池さんがネクスウェイにいらっしゃった時に、アルトビジョンでプロジェクトの支援や協業をさせていただいてからのご縁なので、もう10年以上になりますね。あらためまして、本日はどうぞよろしくお願いいたします。はじめに、toBeマーケティングを立ち上げられた経緯や当時の状況などからお聞かせいただけますか。

小池:はい。もともと私はネクスウェイに在籍していた当時から、広くウェブマーケティング領域の事業に携わってきました。その後、セールスフォース・ドットコムに移ったのですが、リード獲得以降をどう展開していくかということをCRM(Customer Relationship Management)の面から考えてきたことから、米国のMA(Marketing Automation)を個人的に注視していました。当時、セールスフォース・ドットコムでは、「The Model」と題して、マーケティングと顧客管理をセットで考えていましたし、同様に多くの米国MA企業も、MAとCRMとの連携を重視していた状況だったというのもあり、MAとCRMとを一緒に考えるべきだと思っていました。

そのような状況の中、2013年末に、セールスフォース・ドットコムがMAベンダーであるExactTargetを買収するという出来事がありました。これは、当時のセールスフォース・ドットコムの買収の中で最大規模だったのですが、MAとCRMを注視していた私にとって、非常に大きなニュースでした。

これを機に、MAの拡販や推進が日本でも展開されるだろうと思った一方で、お客様自身でMAと顧客管理とをうまく連携させて活用し、成果を出していくのは大変だろうな、とも感じました。
そこでお客様を支援できるパートナーが求められるはずですが、そのような企業は意外に無いのではないかという考えが、BtoBマーケティング専業エージェンシーである2BCの共同創業へとつながりました。

その後、2BCでは事業を順調に進めることができたのですが、1社1社をフルでサポートする方針を採っていました。ただ、個人的には、メソッド化やパッケージ化をしたり、型を作ったりして、できる限りサービスの単価を低くしながら、多くの会社を支援したいという思いが強くなり、toBeマーケティングを創業することにしました。

最終的にはお客様が自走できるようになっていただきたいと考えており、我々はエスコートランナーに徹して、アウトソーシングは受けず、お客様を伴走支援しています。我々がお客様に代わって「やっておきました」ということは避けたいと思っています。

椎葉:なるほど。伴走してサポートすることはしても、あくまでも業務を中心的に進めるのはお客様というわけですね。

導入支援から活用支援まで。お客様の手の届かない領域を手厚くサポート

小池:最初にリリースしたのは、MAやCRMの設定マニュアルのパッケージでした。MAやCRMを使うまでに必要な設定は数多くあるのですが、それらをすべて洗い出し、お客様自身で使いこなせるように、70種類ぐらいのマニュアルを独自に作成しました。今でもシステムのバージョンアップのたびに更新も行っています。2015年の創業から現在までで、1,300社ほどにご利用いただくまでに拡大してきました。

椎葉:それはすごいスピードですね。

小池:もちろん市場そのものが伸びていて、デジタルマーケティングやMAを導入しようという流れに乗っている側面もあると思います。ですが、市場の伸びに対して導入支援を行う企業はそれほど多くはなく、わかりやすくパッケージ化したことによってこのペースでの拡大ができたと考えています。

もちろん、フルで支援して欲しいというお客様の要望はあると思います。ですが、自分たちで大体はやりたいけれど、少しリソースが足りないという方や、初めてでわからないことがあって、知っている人に聞きたいという場合も少なくないと思っています。
特に外資系企業と違って、日本の企業は社内でやりたいという会社が多いという傾向はありますね。そのあたりのニーズにサービスがマッチしたのだろうと思っています。

椎葉:すべてやって欲しいという会社もあると思いますが、パッケージにしてお客様が選択しやすいようにすることは、特にシステム導入のタイミングではちょうどよいのかもしれませんね。

小池:そうですね。ただ、少しずつニーズは変わってきている様子を感じています。これまでは、今から始める段階であったり、まだマーケティングセクションもない会社も多かったりする中で、パッケージにして、トレーニングもついていて、型が決まっているというのはいいサービスだったと思っています。
しかし今となっては、情報が溢れていますし、自分たちで何とかやってみようと考える会社や、導入支援の部分は不要という会社が多くなってきているように感じます。その一方で、導入しただけでは成果が出ないという認識も間違いなく多くの方が持っていますので、そのようなお客様の活用支援のニーズに、より一層応えていく必要があると考えています。

椎葉:だいぶ潮目が変わってきていると感じておられるんですね。

徹底したメソッド化により発揮される真価

小池:我々のセットアッププランは、かなりメソッド化されており、提供しているコンサルティング内容もある程度共通のものは定型化しています。
例えば、「MAとはどういうものだ」とか「Pardotとはこういうものだ」という多くのお客様に共通する基本的なコンサルティング内容については、ドキュメントやトレーニング内容を共通化しています。
またこのようなトレーニングは、お客様が地方にいらっしゃる場合があったり、人数が制限されてしまったりする場合がありますので、オンラインでも同じ内容をパッケージとして提供しています。

それから、MAnaviサポートというサービスも提供しています。これはお客様にIDとパスワードを配り、ウェブサイト上でマニュアルの更新情報やFAQや各種動画コンテンツ、オンライン講座などを提供しているもので、現在600社程度に契約いただいています。学び直しが何度でも出来るので、流動の激しい環境で、入れ替わり後の社員への教育にも活用されています。

顧客管理をベースに考えれば、BtoCのコミュニケーションにも展開できる

椎葉:BtoC中心のMarketing Cloudについても聞かせていただけますでしょうか。

小池:弊社内でのMarketing Cloudの売上シェアは、全体の40%ほどに伸びてきました。BtoB、BtoCともに共通していることは、顧客管理をベースにしているということです。
例えば、お客様の属性情報や来店情報と組み合わせることによって、デジタルのコミュニケーションを展開していくということをコンセプトにしていますので、BtoB、BtoCともにCRMはインテグレーションしています。
その上で、BtoCでは、LINE等を含めたSNSもチャネルになりえますし、BIにおける分析や可視化というニーズもありますので、そこまでカバーしているということが強みになっていると思います。

椎葉:確かに、BtoBとBtoCは同じわけではないですが、まったく違うわけでもないと感じます。
BtoCでは多くのお客様に対して、データを活用してどのようにセグメンテーションを行うかが重要になってくる一方で、BtoBの場合はリードナーチャリングのウェイトが高く、それをどのようにセールスに繋ぐかが重要なのだと思います。
そういう意味では、これまでにPardotで実践されたことをMarketing Cloudで展開しようとした時に、使えることはうまく使い、新たに作らなければならないものは作る、という進め方になりそうですね。

小池:まさにその通りです。会社として発信するメッセージも少しずつ変えて来ました。現在ではBtoBのマーケティングに特化しているというよりも、MA×CRMを前面に出しており、BtoBのコミュニケーションなのかBtoCなのかを厳密に区別してはいません。

椎葉:MAplusというサービスもオリジナルで提供されていますが、どのような位置付けになるのでしょうか。

小池:「MAplus〇〇」というサービスがいくつかあり、MAに付随したソリューションを提供しています(MAに+という意味)。
例えば、「MAplus郵送DM」などのように名付けているもので、ブランド形容詞に近いものと考えていただければよいと思います。コンセプトとしては、MAとCRMを使っているお客様が、より効果を上げたいというニーズに応えるためのものです。

椎葉:会社ごとのニーズに合わせてオプションとして提供されているんですね。

小池: 例えば、MAを導入してCVしたリードのナーチャリングにきれいにつながればいいのですが、当然ウェブサイトに訪れたけれどCVに至らない人も多いので、アノニマスのデータをもっと活用したいというニーズに応えるサービスもあります。
また、メールをクリックしてくれなかったけれど、顧客ランクの高い人たちに対して、Salesforce上から郵送DMを送るというようなサービスもあります。こうして、MAを補完するサービスとなっており、今では売上の10%程になってきました。

椎葉:成果が出ていればやめる理由がないので、継続的に利用してもらえそうですね。

MA×CRMの周辺領域には大いに可能性が残されている

椎葉:今後の展開として予定されていることはありますか。

小池:デジタルマーケティングの領域、より絞るとMA×CRMの領域にはまだまだニーズがあり、かつ我々にできることもたくさんあると思っていますので、カバー範囲を広げていきたいと考えています。
例えば、BtoCなら、ECの領域にもより踏み込んでいくつもりです。Marketing CloudとECをセットで考えているお客様が多いためです。
そのほかにも、例えば、今、MAplusでは、ウェブサイトに訪れてくる企業名を特定して、その企業名の属性に応じた広告をDSPで配信するということをSalesforce上で実現しているのですが、このように、MA×CRMの領域から、リードジェネレーションの領域にも踏み出していきたいと考えています。

椎葉:セグメント別のリターゲティング広告配信ですね。

小池:ただ、リードジェネレーションの領域を広告代理店のようにやるのではなくて、あくまでMAやCRMをプラットフォームにして、そこから配信したり、そこにデータを絡ませたりしていきたいと思っています。
当面、MA×CRMの領域から外れることは基本的にはないと思っていて、その領域の中でニーズに合うことがあれば広げていきたいと考えています。

椎葉:サービスのコアな部分はすでにしっかりとできていて、その周辺の領域で、お客様によって異なるニーズに応じて、できることがあれば広げていくということですね。

小池:メールを開封されなかった人の中で、顧客ランクが高かったり、過去の購買履歴があったりする人に対して、Salesforceから LINEやSMSを送ることはすでにやっています。ただ、現状は個別開発となっています。
お客様のニーズに個別に応え続けていくのはもちろん大切ですが、できればパッケージにしてアプリケーション化し、より多くのお客様に安価に届けていきたいと思っています。

椎葉:中心にあるコンセプトは会社立ち上げのところから変わっていないことがうかがえますね。最初は個別の会社の話かもしれませんが、それを汎用化して展開するというイメージがよくわかります。

小池:比較的初期から横展開することやアプリケーション化して提供することを決めていましたので、積極的に個別対応しています。もちろんやってはみたものの、2社目が決まらないということもありますが。

椎葉:意外に同じような課題を持っている会社が少なかったり、マーケットが小さかったりということもありそうですね。

小池:ただ、お客様へのPardotの導入支援が4年半で1,300社になったことで、当初よりもニーズにヒットする確率が高くなってきました。ご案内できる企業がそれだけ多くなったのは大きいと思っています。

椎葉:確かに10%の会社しか持っていないニーズでも130社になりますもんね。
サービス展開の仕方として、他のMAツールの導入や活用を支援するという方向性は無いのでしょうか?

小池:シングルベンダーであることで効率的な営業活動ができているというメリットは大きいですね。
一方で、MAについては、優劣や小さな差はあるものの、結論どのツールでもできること自体は同じところに行き着いてきている気もしています。どのツールを使ってもそれほど変わらない。であれば、逆説的ですが「Pardotでも良いでしょう?」ということも言えます。
Pardotについては、我々はすでにドキュメントもナレッジも持っています。
また、「×CRM」であることも大きいと思っています。CRMのプラットフォームと一体となっているというのは他社にはあまりない強みかもしれません。

椎葉:なるほど。御社の明確なビジョンと強みがしっかりと伝わってきました。今後のさらなる発展を楽しみにしています。本日はどうもありがとうございました。

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